2006年2月2日木曜日

eco-logy, -logical

エコロジーってずっと環境に優しいという意味だと思っていた。

でも違った。(笑)

某所のトレーニングで、環境に関する参考文献(英語!)を読み始めるようになってはたと気がつきました。ecologyを「環境へ配慮すること」と言う意味で読むと話が繋がらない。どうやらマスコミや各種メーカが言うエコ(ロジー)ecologyにはニュアンスの違いがあるみたい。で、改めて辞書をひいてみました。

【広辞苑 第五版】
エコロジー
 (1)生態学
 (2)環境保護。事前保護運動。
エコロジカル
 (1)生態の。生態学の。
 (2)環境保護に配慮のあるさま。「−な商品」
エコロジスト
 (1)生態学者
 (2)環境保全運動家。

【リーダーズ英和辞典 第2版】
ecology
 生態学、</span>エコロジー;[社]->HUMAN ECOLOGY;[生態との関係でみた]生態環境
ecological, -logic
 生態学の、生態学的な;環境(保護)意識を持った
ecologist
 生態学者

【LONGMAN AMERICAN DICTIONARY】
ecology
 the way in which plants, animals and people are related to each other and to their environment, or the scientific study of this
ecological
 1 relating to how plants, animals, and people are related to each opther and to their environment
 2 interested in protecting the environment
ecologist
 a scientist who studies ecology

んー。
そうか、生態学だ!一般的な(マスコミ的な)エコロジーには「生態学」の意が欠けている。もちろんわかって使っている人は少なくないのでしょうけど、すくなくとも生態学という言葉の浸透率は低い。(辞書の編集時期も考慮しなくてはいけませんけど)英英辞典の方がわかりやすいですね。
たしかにecologyは広くは環境問題を意味するけれども、もともとは「生態環境(学)」を指す言葉みたいです。生態学に関する研究は生物全体の関係性について研究する学問だから、いわゆる環境問題にも言及するようになる訳です。「ecology、即ち環境問題である」ではないですね。温暖化問題とかエネルギー問題が主題なのではなく、生物環境の阻害要因としての環境問題なんで
すね。必ずしも人間が中心にあるわけでもありません。(そういう視点ももちろんあります)

広辞苑で改めて「生態学」の項を確認してみました。

生態学
 (ecology)生物の生活に関する科学。対象とする生物集団に応じて、個生態学・個体群生態学・群衆生態学・生態系生態学などに、また、対象とする場所に応じて、海洋生態学・森林生態学・都市生態学などに分かれる。エコロジー。

LONGMANの英英辞書とピタッと符合しています。
都市生態学、というのが目を引きますね。自転車生態学(cyclist ecology)、とかツーキニスト生態学(tsukinist ecology)なんてのがあったらこのなかに含まれるのかなあ。(笑)


ちなみに接頭語 eco- を冠する言葉を各種辞書で調べてみると、ecoという言葉の持つ意味が見えてきて面白いですよ。

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